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kminamikawa

Red あかくてあおいクレヨンのはなしを読んで



こんにちは。ご無沙汰しています。


最近、LGBTQの方とお会いすることも増えてきて、セクシャルマイノリティ関連の研修会に参加し始めています。

先日、ある研修会で紹介されていた絵本がとっても良かったので、ご紹介します。(他にもたくさん紹介していただいたのですが、まずは)

それが、「Red(レッド) あかくてあおいクレヨンのはなし」(マイケル・ホール作)です。

レッドと書かれたラベルをまとった、青い色のクレヨンと、その他の様々なカラーのクレヨンたちのお話です。自分は「レッド」とラベリングされているので、赤色のクレヨンなんだと思って赤色が出せるよう努力するし、周りのクレヨンたちも一生懸命(善意で)励まし、手伝ってくれる。けれども、レッドはちっとも赤色で描くことができない。そして、ある日気づくのです。そう、自分は「あおなんだ!」って。

特に私が印象に残ったのが、スカーレット先生のこのくだり。

「せんせいは、もっとれんしゅうすればできるようになる とおもいました。」

先生は善意で励ましているつもりだし、教え子の将来を思って何とかしようとしてくれている。これって、学校現場で働いていると、特によく見かける場面です。あるいは、お子さんを育てるママ、パパさんからも聞かれる言葉でもあります。

「この子はできるんです」「やればできるんです」「できないのは努力が足りないから」

その子の可能性を信じて応援すること、励ますことは決して悪いことではありません。できないことができるようになった喜びが、どのくらい子どもを勇気づけ、それが本人のリソースになることも知っています。ですが、

内側にきちんと向き合わないまま、外側の見た目で判断することの残酷さ

それが本人に知らず知らずに内在化されていくことの恐ろしさ

を実感します。

相手のことを見るときに、相手のことは「知らない」

ことを前提として、できるだけニュートラルに見たいなと常々思いますし、

もし、相手のことで何かもやもやと自分の中に湧いてくる感情があったときに、

それを相手の問題ととらえずに

自分の中にある不安や偏見かもしれない、

と気づくことが大切だなと思うのです。

絵本は、カウンセリングルームにも置いています。よければ、ぜひご一読ください。(中学生、小学生のうちの子どもたちにも絶賛でした)

引用文献:マイケル・ホール 上田勢子訳 『レッド あかくてあおいクレヨンのはなし』子どもの未来社 2017

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