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  • 芦屋カウンセリングルーム Root

トラウマを克服する 〜EMDRのすごいところ〜




Rootでは、トラウマ治療にEMDRを用いることが多くあります。

EMDRとは、Eye Movement Desensitization and Reprocessingの略で、

日本語では、眼球運動による脱感作と再処理法と訳されます。

(詳しくは、こちら も)


ん?眼球運動?目を動かすの?

心理療法なのに??と思われますよね。

そうなんです。カウンセリングでは、実際に目を左右に動かしていただきます。

(カウンセラーがお示ししますので、ご安心を)

あるいは、目の動きに限らず、膝や手へのタッピング(左右へトントンと軽くタップする)

もしくは、両耳への音刺激を使うこともあります。

眼球運動を含め、これらの刺激を、両側性刺激とも言います。

つらいトラウマ記憶に立ち向かうって、本当にしんどいことですよね。

今までつらすぎて回避してこられた記憶に立ち向かうなんて、怖くて当然です。

それなのに、多くの方が癒やしのプロセスを体験していただける、

EMDRのすごいところを6つ、お伝えしたいと思います。

その①

クライエントさんの強みが引き出され、それを、ありありと実感していただける

「強み」のことを、私たち臨床家は「リソース(資源)」とも言いますが、

要するに、その人が、とても大変な状況だった過去を、生き抜いてくることができた力であり

その人が今、頑張ることができる力の源のようなものです。

ある方はそれを「自分っていて良いんだって思えた」と表現されますし、

「自分にはちゃんと味方がいたんだ」「自分は、頑張ってたんだな」と改めて気付かれる方もいます。

その②

つらいトラウマ記憶を一人で思い出さなくて良い

でも、

その③

治療者に多くを語らなくて良い(何が起こったか、全部話していただかなくて大丈夫です)

これが最大にして、最高の魅力ではないでしょうか。

とっても不快だった記憶を一人で思い出すのは、どんなに不快で混乱することでしょうか。

EMDRでは、過去の嫌だったできごとに、どっぷり入ったままになることなく、

治療者の誘導のもと、現在の安全な感覚(今、カウンセラーと一緒にいて安心して過ごせる感覚)も感じてもらいます。

トラウマは、一人きりで乗りこえる必要はありません。

とは言え、当時何が起きたのかについて、治療者にすべて言葉で説明してもらわなくても大丈夫です。

ですから、うまく説明しようとしよう、何て、全く思ってもらわなくてOKです。

治療者は、「今、何がありますか?」や「どんな気持ち(身体感覚)(イメージ)ですか?」

などとおうかがいします。

ですがそれは、過去のできごとを詳細に語れ、ということではありません。

その出来事を思い出して、今、その瞬間に心に浮かぶことを教えていただければOKです。

それも言うのが難しい場合は、「イメージがさっきより強く(弱く)なった」とか「変わりません」

とか、「さっきは肩が痛かったけど、今はまし」とかと言ってもらうことでも大丈夫です。

何が起こったか、を詳細に語ることよりも、起こった出来事に対して距離を取って見ることができたり、

視点を変えて見れるようになると(それは、自然に起こります)不快な感情がだいぶ弱まるようです。

その④

本来あるべき姿が見える

けど、

その⑤

こうならなきゃいけない、というものは一切ない

EMDRによって、不快感が減少していくと、クライエントさんたちは次に

「あの時、自分はよくやった」とか「自分は自分のままでいいんだ」とか

「自分には価値があるんだ」と気付くようになっていかれます。

その言葉や表現は、それぞれ違うので、上の言葉は一例ですが、

自己肯定感や自尊心につながる言葉や、自己効力感につながる言葉が出てくることが多いです。

治療者はこの方の癒やしは、こういう経過を辿るのかな、と、

ある程度予測を立ててはいきます。

ですが、「次はこうなるべき」という風には、思っていません。

中には、治療者が喜ぶようなことを言わないと!と思われる方がいます。

ですが、そんなことは一切心配する必要はありません。

私たちは、こうならなければ、と期待はしていないからです。

基本的には、クライエントさんの脳を信頼しています。

脳がいきたい方向に向かおうとするのを、私たちはお手伝いします。

EMDRでは、AIPモデルと言って、私たち人間は、この世界で適応的に生きていけるように情報を処理する

(過去を整理し、未来に目が向くようになる)という考え方を支持しています。

ですので、本来クライエントさんにとって必要だった、あるべき姿は「現れて」くるのであって、

こうならなきゃいけない、と思っていただく必要はありません。

例えば「私は価値がある」と初めは信じられなくて当然なので、そう思わなきゃいけない、と思わなくて良いのです。

その⑥

予想を越える変化が起こることがあるので、治療者までもが感動してしまうこと多々

アメリカでEMDRの研修を受けたときに、ランチをご一緒した臨床家さん達がおっしゃっていて、

私もその通り!と思ったのが「EMDRってまるで、ジェットコースターみたいだよね、だから面白い(interesting)」

っていう言葉です。

ある程度、癒やしのプロセスの予想を立てながら、私たちはクライエントさんの反応を見ていますが、

クライエントさんが語って下さるものが、私たちの予想を越えるものであることも多く、

「だから、この方は、こんなにしんどかったのか!」

「だから、この方は、この出来事を生き延びてこられたのか!」

「この体験が、この方には必要だったんだ」

「これぞ、癒やしのプロセス!」

と私自身が感動することが多々あります。

そして、カウンセリングの最後に、一緒に

「いやー、まさか、あのことが出てくると思いませんでした」

「今日の、すごかったですねぇ〜」

って一緒にその感動を共有することも多いのです。

お互い感動しすぎて、しばらく言葉がでてこなくなることもあったり。

以上、私が考えるEMDRのすごいとこ5つでした。

もちろん、他にもたっくさんあるのですが、今日はこの辺で。

EMDRに関しては、こちらのサイトも参考にされて下さい。

そして、もし、今、過去のできごとにとらわれてしんどくなっていらっしゃるようであれば、是非 Rootカウンセリングのご利用もご検討下さいね。

(お断り)

ここに書いたことは、必ず体験していただけます、とお約束するものではありません。

あくまで、私自身が日々のカウンセリングで体験していることです。

EMDRはその治療効果の高さ故、とてもシャープな技法になります。

ご自身の判断でセルフケアとして活用する技法でもありませんので、

必ずEMDR臨床家の指示を得られて下さいね。

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