「セルフコンパッション」という言葉が最近の心理の流行でもあります。
セルフコンパッションとは、簡単に言うと「自分に対して思いやりの気持ちを向ける」ことです。
北京オリンピックで毎日熱戦が繰り広げられていますが、
みなさんは、何か大切な仕事やイベント(試験や試合など)で、すごく悔しく辛い思いをした時
自分にどんな言葉をかけますか?
「自分は本当にダメなやつだ!」
「いっつも自分は大事なところでミスをするんだから」
「ま、いっか。どうせやっても自分にはできないんだし」
「ミスをしてしまって悔しい。でも次の機会に自分なら挽回できる!」
この中では、一番最後の言葉がセルフコンパッションに当たるでしょうか。
つまり、「気持ちの共感、承認 + サポートする(思いやりのある)言葉」
です。
一方には、心の中の意地悪な声(批判者)というのがいる人もいます。
あるいは、自分に思いやりの気持ちを向けようとすると、
何か、そうしてはいけないんじゃないか、という抵抗感を感じる人もいます。
「自分には(優しくされる)その価値がない」
「自分には厳しくするべきだ!(でも他人には優しくしなければいけない!)」
「自分に優しくするなんて甘えだ!」
それでは、ちょっと一緒に考えてみましょう。
これから1年間、非常にハードなプロジェクトが始まります。休みもほとんど取れないかもしれません。上司(先生や親)からの期待も非常に大きいものです。
一緒に組むパートナーが決まりました。1年間、そのパートナーとずっと仕事をしなければいけません。
自分が1年間そばにいて欲しいパートナーはどちらでしょう?
1年後、「良いプロジェクトだった!」と最後までやり切れるパートナーはどんな人でしょうか?
Aさんは、よくこんな風にいます。
「黙れ!弱音ばっかり吐いてるなよ!メソメソしてもあかんねん!グチなんかこぼしてないで、さっさとやるんだ」
Bさんは、よくこんな風にいます。
「このプロジェクト、本当に大変だな。やってられへんで。でも、ま、一緒にやり遂げようや。おれ(私)がいつもそばにいるやん。」
皆さんは、どっちのパートナーと1年過ごしたいですか?
そして、どちらのチームが本当に、1年後の仕事を勝ち取れるでしょうか?
1年だったら厳しい言葉を言ってくれる人の方が良い?
では、この先、「一生」だったらどうですか??
頑張れるかもしれないし、頑張るべきって頭は言うかもしれませんね。
でも、身体の声を聞いてみて下さい。
一生、励まされ、叱咤激励され続けられたら、心がしんどくて、頑張ることが続けられませんね。
さぁ、それでは、皆さんは、自分自身のどんなパートナーですか?
一生、付き合わなければいけない自分。
常にそばにいる自分自身の伴走者(一緒にそばにいてくれる存在)として
自分に必要な言葉はなんでしょうか。
「他の人には優しさ、セルフコンパッションを向けられても、自分には向けられない」
と言う声をカウンセリングではよく聞きます。
自分に優しくしたり、自分を大切にしよう、と思うのに、
どうしてもそうできない(そうしてはいけない気がする)。
数ヶ月、数年は、自分に厳しい言葉をかけ続けて頑張ってこれた。
でも、それがひと段落してしまったら(あるいはある朝突然)、そこからやる気が全く出なくなり、朝起きられなくなった、ずっと倦怠感が続いている
そのような方もいらっしゃるかもしれません。
セルフコンパッションが向けられず、辛い思いをされていらっしゃる方、
もしかしたら、芦屋カウンセリングルーム Root でお手伝いできるかもしれません。
元気になるために、自分の良いパートナーを作りませんか?
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